焚き火ブログ

2026/09/17

焚き火台のロストルとは何を指す?構造から役割を整理する

焚き火台のロストルとは何を指す?構造から役割を整理する

焚き火台の説明でときどき出てくる「ロストル」という言葉は、製品によって指しているものが違います。底に敷く格子を指すこともあれば、上に架ける枠を指すこともあります。

当社は和柄の焚き火台をつくっている会社です。当社の製品ではどこがその役割を担っているのかを、公開している仕様の範囲で整理します。

作成者 富士ゴム化成株式会社 営業部/Holy Ground 会社概要

作成日 2026年9月17日 最終更新日 2026年9月17日 本記事は2026年8月時点の情報です 読了時間 約8分

ロストルは、どこを指す言葉ですか?

指す場所は製品によって変わります。底に置くものを指す場合と、上に架けるものを指す場合があります。同じ言葉でも中身が違います。

火床の下に置くものと、火の上に架けるものという2つの位置を対比した図 図1 同じ言葉が指す2つの位置 下に置く 上に架ける 薪を持ち上げる 灰と薪のあいだに空間 下から空気を通す 底板の上に載る 鍋やケトルを支える 焚き火台に掛け渡す 一時的な置き場になる 火の上の空間を使う どちらを指しているかは、その製品の説明を読まないと分かりません。 この整理は当社製品の構造にもとづくもので、業界共通の定義ではありません。 出典:Holy Ground 公式サイト 商品ページにもとづく整理(2026年9月10日確認)

当社では上に架けるものを指している

公式サイトでは、おぼろ月について「焚き火台に架ける『五徳』『ロストル』」と両方の呼び名を併記しています。つまり当社の製品ページでロストルという語が出てくるのは、火の上に架けるもののほうです。ただし当社としてこの2語を区別して定義した資料はありませんので、どちらが正しい呼び方かをお示しすることはいたしかねます。言葉の由来についても資料を持っておりません。製品を選ぶ場面では、言葉が何を指すかよりも、その製品にどの部品が含まれているかを見るほうが確実です。仕様欄に書かれている構成を読めば、呼び名にかかわらず中身は分かります。

底の格子は当社の仕様にない

一方で、火床の下に敷く格子については、当社の焚き火台の仕様に含まれていません。商品ページに記載されている構成は、側面パネル、底板、脚の3つです。底板は取手の付いた受け皿式で、円周にリブが立った皿の形状と説明されています。薪はこの受け皿の上に直接置かれます。格子がないぶん部品の点数は少なくなります。洗う対象も、外して乾かす対象も減ります。ただし格子がある構造と比べて燃え方がどう違うかについては、当社として比較した資料がありません。

空気は、どこから入っていますか?

空気の入り口は側面にあります。和柄として切り抜かれた部分が、そのまま外気の通り道を兼ねている構造です。

柄の抜けが通気を兼ねている

Holy Groundの焚き火台は、1413×165の一枚の板にレーザー加工を施し、曲げ加工で円筒形状にしてつくられています。このレーザー加工で入るのが和柄の切り抜きです。抜けた部分は柄として見えると同時に、外の空気が中へ入る開口にもなります。底に格子を敷いて下から空気を入れる構造ではなく、側面から入れる構造ということになります。ただし当社として通気量や燃焼効率を測定した資料はありませんので、どちらの構造が優れているかを申し上げることはできません。なお切り抜きの量は柄によって変わります。線が細かく数の多い柄と、大きく抜けた柄とでは、開口の総面積が違ってきます。当社として柄ごとの開口面積を測定した資料はありませんので、柄による燃え方の違いを比較することはいたしかねます。

側面の切り抜きから空気が入り、薪のあいだを抜けて、上へ出ていく流れを示す図 図2 空気が通る順番 STEP 1 入る 側面の 切り抜きから STEP 2 抜ける 薪と薪の あいだを STEP 3 出る 上へ 熱と一緒に 薪の組み方で「抜ける」の段階が変わります。ここは使う方が調整する部分です。 通気量は測定しておりません。構造としての経路を示した図です。 出典:Holy Ground 公式サイト 商品ページの記載にもとづく整理(2026年9月10日確認)

縦型は構造が違う

φ220の縦型モデルについては、公式サイトに「縦型構造によって効率よく空気が流れ、少ない薪でもしっかり燃焼します」という記載があります。側面パネルが320mmと高いぶん、下から上への流れが生まれやすい形です。大径モデルは側面パネルが165Hで、横に広く低い形になります。同じ会社の製品でも、空気の通り方は形によって変わります。曼珠沙華と黒切子の2機種は板厚2.3mmで、大径6機種の3.2mmより薄い表記です。形と板厚の両方が違いますので、同じブランドの中でも別の性格を持っています。どちらを選ぶかは、囲む人数と運ぶ条件から決まる部分が大きくなります。

出典:加工工程と各モデルの仕様は荒魂の商品ページおよび曼珠沙華の商品ページの記載(2026年9月時点)。

焚き火のルールは場所によって異なります。直火の可否、薪の持ち込み、使用できる時間帯などは、利用されるキャンプ場や自治体の定めに従ってください。

底板が受け皿式だと、何が変わりますか?

変わるのは片付けの手順です。灰は受け皿の中に溜まりますので、受け皿ごと運べば本体を傾ける動作が要りません。

灰は下に落ちて溜まる

底に格子がある構造では、灰は格子を抜けてさらに下へ落ちます。当社の焚き火台には格子がありませんので、灰は受け皿の中に溜まります。取替え用底板の仕様は、φ440×10H・黒皮鉄SPHC・耐熱塗装300℃・約1kgです。板厚1.6mmの鉄板の円周部を折り返し(高さ1cm)、取っ手を付けた形状と記載されています。この1cmの立ち上がりが、運ぶときに灰をこぼれにくくしています。なお取替え用底板が対応するのは大型の焚き火台です。公式サイトには、和魂・荒魂・幸魂・奇魂・南十字・縄文と、ゆるキャン△ SEASON3 野クル焚火台が該当製品として記載されています。縦型の2機種は含まれていませんので、ご注意ください。

大径モデルと縦型モデルの側面パネルの高さを横棒で比較した図 図3 側面パネルの高さの違い 縦型モデル(側面) 320mm 大径モデル(側面) 165H 大径モデルの脚 100H 側面が高いほど、下から上への流れが生まれやすい形になります。 通気量は測定しておりません。寸法の比較のみを示した図です。 出典:Holy Ground 公式サイト 各商品ページの仕様欄(2026年9月10日確認)
部位 当社の仕様 担っている役割
側面パネル和柄の切り抜き空気の入り口・意匠
底板取手付き受け皿式・円周にリブ灰を受ける・運ぶ
着脱可能(ネジ式M12)地面との距離をつくる
おぼろ月掛け渡して使う(別売)鍋を支える・置き場になる

出典:各部位の仕様は取替え用底板の商品ページおよびロング脚の商品ページの記載(2026年9月時点)。一覧は商品紹介ページをご覧ください。

掛け渡すタイプは、何をしていますか?

掛け渡すタイプがしていることは2つです。鍋やケトルを火の上で支えることと、火の上に置ける面をそこにつくることです。

おぼろ月の仕様

おぼろ月は、本体が黒皮鉄3.2厚、寸法がφ190×540×300H、重量が約4kg、塗装がマット黒(耐熱塗装300℃)、脚は着脱可能と記載されています。価格は11,000円です。公式サイトには「スキレット、ケトルなどを焚き火に架ける際におしゃれに演出します」という説明があります。耐荷重については当社が測定した資料がありませんので、数値をお示しすることはいたしかねます。重いものを載せる場合は、掛け渡した状態で安定しているかを火を入れる前に確かめてからお使いください。

柄は霞模様と月

おぼろ月には「霞模様に月をあしらった」という説明があります。雲は伝統和柄の「霞模様」を採用したもので、焚き火台に掛け渡すとおぼろ月が浮かんだように映ると記載されています。道具としての役割と見え方を同時に持たせているという設計です。なお霞模様そのものの由来や意味について、当社は説明する資料を持っておりません。同じ霞模様は、S字フックの「霞」にも使われています。別々の品目に同じ模様を載せることで、並べたときのつながりが出るという考え方です。

置き場としての使い方には限りがある

公式サイトには「サイドテーブルとしても活躍します」という記載もあります。ただし天板のように面で覆う形状ではありませんので、小さなものは落ちます。置くのであれば、面で支えられる大きさのものに限られます。また掛け渡した状態では下から熱が上がってきますので、樹脂の柄が付いた道具を置いたままにするのは避けてください。一時的に置く場所として使い、置きっぱなしにしないほうが確実です。当社として耐熱の条件を示す資料はありませんので、何を置いてよいかの一覧をお示しすることはいたしません。

ロストルについて、よくいただくご質問は?

必要性、部品の有無、呼び分けに関するご質問をまとめました。当社として定義していない事柄については、その旨をそのまま記載しています。

ロストルは必ず必要ですか?
当社として「必要である」と申し上げる資料はありません。焚き火台の構造によって、空気の入り方も灰の溜まり方も変わります。お使いの製品の構造をご確認のうえ、ご判断ください。

Holy Groundの焚き火台に底の格子は入っていますか?
入っておりません。底板は取手の付いた受け皿式(円周にリブが立った皿形状)で、格子状の部品は仕様に含まれていません。空気は側面の切り抜きから入る構造です。

ロストルを別で買い足せますか?
当社としてロストルという名称の部品は販売しておりません。取り扱っているオプションは、ロング脚と取替え用底板、そして五徳の「おぼろ月」です。

五徳とロストルはどう違いますか?
公式サイトではおぼろ月について「焚き火台に架ける『五徳』『ロストル』」と両方を併記しています。当社としてこの2語を区別して定義した資料はありませんので、呼び分けについてお答えすることはいたしかねます。

価格はいくらですか?
既製の焚き火台は2026年9月時点の公式サイト表示価格で26,800円から52,800円です。おぼろ月は11,000円です。価格は各販売サイトによって異なる場合がありますので、ご購入の前にご確認ください。

この構造にした理由は、どこで読めますか?

なぜ底に格子を置かず、側面の柄で空気を通す形にしたのか。ものづくりの考え方はブランドコンセプトのページに記載しています。

この焚き火台の考え方を読む

なぜこの構造になったのか、何を大切にしてつくっているのか。ブランドとしての考え方を記載しています。

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